コラム・特集
弊社にはおかげさまで数多くの東京資本の会社様から不動産投資に係るご相談を頂きます。その中で、よく頂く質疑をもとに、福岡エリアと東京エリアの類似点と相違点を整理いたしました。
一言でまとめると共に、『二極化』が激しいという点ではないでしょうか。双方ともに、周辺地域から人口流入が進み、さらにはインバウンドなどの交流人口の増加で、都心部の利便性の良い土地は、ホテルやオフィス、商業施設が開発され、土地の需要が上昇し、結果として価値が上がっていく仕組みとなっております。バブル以前の土地価格を上回る土地値が付く場所も出てきております。一方周辺部は人口の流出が多く、一部の観光地として人気を博する地域を除いて交流人口も少なく、そのため不動産の需要が低く結果として不動産価格が下落している場所もあるようです。
※弊社が実際に取り扱わせて頂いた土地の中にも、若干郊外になる物件で、以前であれば売却可能と思われる価格に達しないで、売却を断念された土地もありました。
なんといっても市場の規模と思われます。東京エリアは、世界的に見ても不動産の投資対象としての魅力のうち、『規模』と『量』において圧倒的な優位性を保っています。グローバル水準でも投資対象として日本への不動産投資=東京への不動産投資とみられています。毎年、1案件(1ディール)で数千億円の取引がなされておりますが、すべて東京エリアの不動産です。これに比較して、福岡での取引はどんなに大きな不動産取引でも100億をこえる例はほとんどないといえます。
総務省のデータによるH31年1月1日人口では、東京を中心とした一都三県(千葉県、埼玉県、神奈川県)の人口は約36,620千人、一方の福岡県と隣接3県(佐賀県、大分県、熊本県)のそれは約8,960千人と4倍強となっております。実際の不動産市場は4倍どころではないと思われます。※
※あくまでも個人の感覚ですが、東京エリアと福岡エリアの不動産市場は100:1位の規模の差があるのではないかと考えております。(あくまでも個人意見ですが…。)
東京の方が福岡の不動産投資を考える場合、福岡の方が東京の不動産投資を考えている場合一番説明にご納得いただけるのが、住所地比較(たとえ)です。数多くの質疑がございましたので、弊社独自の住所比較を福岡市中央区の住所で例えて一覧表を作成いたしました※。その一部をご紹介させて頂きます。
①【中央区今泉】
(駅からの方角)天神駅の南西側。西鉄『薬院』からも徒歩圏。
(主とする用途地域)商業、住居系
(特徴)以前はラブホテル街であったところが、おしゃれな商業ビル・高級な賃貸マンション等開発が進んでいる。西通りからの人の流れがあり、おしゃれな飲食店が充実している。
(東京での類似地域)若年層に人気という意味で『恵比寿~目黒~五反田界隈』。
②【中央区大濠公園】
(駅からの方角)大濠公園駅の西側。徒歩圏内。
(主とする用途地域)商業、住居系
(特徴)駅周りの事務所が中心。住宅地としての取引はほぼない。もし出るとしても希少性が高いため、値段がつけられないほどの土地。
(東京での類似地域)高級住宅地、希少性が高いという意味で『千鳥ヶ淵』。
③【中央区薬院】
(駅からの方角)薬院駅の西側。
(主とする用途地域)商業、住居系
(特徴)七隈線の開通により、街の雰囲気が一気に明るくなり、女性に人気のエリアとなった。
(東京での類似地域)都心からの距離の近さ、女性に人気という意味で『三軒茶屋』。
④【中央区六本松】
(駅からの方角)六本松駅の北と南側。
(主とする用途地域)商業、住居系
(特徴)九州大学六本松キャンパス跡地の再開発で、市内でも有数の人気エリアとなった。今後もさらに人気が上昇する気配がある。
(東京での類似地域)再開発を機に人気が急上昇しているという意味で『二子玉川』。
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